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2006.12.22

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【世界自然遺産:小笠原諸島の正式推薦を延期 外来種駆除で】
 政府は21日、世界自然遺産の登録候補になっている小笠原諸島(東京都小笠原村)の正式推薦を10年にすることを明らかにした。遺産登録への課題と対策を有識者が協議する科学委員会に環境省が報告した。登録に必要な外来種駆除に最低でも3年かかると判断した。来年1月に推薦の意思を示す文書(暫定リスト)を提出するが、登録は早くても11年になる。
 政府は当初、来年1月にユネスコ(国連教育科学文化機関)世界遺産委員会に暫定リストを提出し、その翌年に正式推薦を要請。09年の登録を目指していた。
 しかし、動物のノヤギや植物のアカギといった外来種の侵入が深刻で、同省は科学委員会に登録の前提となる固有種の保護対策に3年はかかると分析。同委員会も「現状では正式推薦しても審査する国際自然保護連合(IUCN)が受け入れない」として了承した。
 今後、同省は都などと連携して外来種の削減目標の設定や新たな侵入を防ぐため、荷物のチェック態勢を強化する。林野庁も人の手を加えない「森林生態系保護地域」を現状の約500ヘクタールから約5500ヘクタールに拡大して保全を進める。
 環境省は「08年の正式推薦にこだわっておらず、固有種の保護に必要な態勢づくりについて合意できたことが大きい」と話している。
 同諸島はオガサワラオオコウモリやムニンツツジなどの固有種で知られる。地質学的にもマグネシウムを多く含む安山岩でできた島弧(島の連なり)の成長過程を世界で唯一みられる。
 国内で世界自然遺産に登録されているのは白神山地(青森、秋田県)、屋久島(鹿児島県)、知床(北海道)の3カ所。
毎日新聞 2006年12月21日 21時09分

【小笠原諸島:東洋のガラパゴス…世界遺産登録に難題】
 「東洋のガラパゴス」と称される亜熱帯の海洋島、小笠原諸島(東京都小笠原村)を「世界自然遺産」に推薦する動きが本格化してきた。国や都、地元は最速で08年夏に開かれるユネスコ(国連教育科学文化機関)世界遺産委員会での登録を目指す。一方、専門家からは外来種が固有種の生息を脅かすため「登録は難しい」との声も。小笠原の世界遺産入りは実現できるのか。
 小笠原諸島では現在447種の植物が確認されており、このうちムニンツツジに代表される161種が固有種だ。動物でも、ほ乳類のオガサワラオオコウモリや昆虫のオガサワラアオイトトンボなど、絶滅が懸念される固有種は多い。
 また、地質学的にみてもマグネシウムを多く含む特殊な安山岩(ボニナイト)でできており、約4800万年前から現在までの島弧(島の連なり)の成長過程がみられる世界唯一の地域だ。
 政府はこうした特徴が世界遺産に値するとして登録準備に着手。環境省や都、村や地元観光協会などでつくる地域連絡会議は、来年1月中に登録希望の意思を示す暫定リストを世界遺産委員会に提出することを決めた。
 村は就業人口約2000人の約4分の1が観光業に従事している。最近は観光と自然保護の両立を図る「エコツーリズム」を推進し、都が小笠原で養成した自然ガイドは200人を超える。森下一男村長は「村の財産である自然の保全と活用を内外に発信できる」と、登録を期待する。
 しかし、登録には外来種という大きな障害が立ちはだかる。豊富な固有種が安定して生息することが条件だからだ。深刻なのは明治時代、燃料用に持ち込まれた常緑広葉樹アカギだ。成木は高さ20メートルになるため、日陰の樹下は他の植物が育ちにくく、アカギがさらに増える。
 環境省によると、母島ではアカギが主になった森林面積が全体の15%にあたる297ヘクタールに上り、このうち85ヘクタールではアカギ占有率が70%以上を占める。ここには固有種の昆虫を捕食するトカゲの仲間グリーンアノールが1ヘクタール当たり数百匹以上生息すると推定される。このほか、聟島(むこじま)でクマネズミ、兄島でノヤギや常緑樹モクマオウ、弟島でウシガエル、父島でもノヤギなど、多くの外来の動植物が確認された。
 有識者の助言を求めるため11月末に開かれた科学委員会の初会合では「父島では持ち込まれたプラナリアで貴重な陸産貝類が大打撃を受けた。母島に侵入したら大変」「非常に危険な状態。ガラパゴス諸島のように検疫を充実させないといけない」などの声が相次いだ。
 過去にはニュージーランドにある亜南極諸島が外来種に悩まされながらも生態系復元への取り組みが評価され、98年に登録が認められた例がある。環境省は今後、外来種の削減目標を設定するなど、島ごとの対策を進めるほか、新たな侵入を防ぐための荷物チェックを徹底する方針。林野庁も来年4月、原則、人の手を加えない「森林生態系保護地域」を現状の約500ヘクタールから約5500ヘクタールに拡大する。
 自然遺産は最近、登録件数の増加に伴い審査基準が厳しくなっており、“合格率”は5~6割程度とされる。また都が進める航空路の開設が実現すれば、人の出入りが活発化し、外来種が持ち込まれる可能性が高まる。
 科学委員会委員の千葉聡・東北大助教授は「外来種対策をもっと早く強化すべきだった。登録への敷居は高い」と楽観論にクギを刺している。
※世界遺産 貴重な遺跡や自然を守ろうと72年に採択された世界遺産条約に基づき登録されている。文化、自然、その両方の価値を持つ複合の3種類ある。昨年7月現在、世界で162件の自然遺産を含め計830件が登録された。日本の自然遺産は知床(北海道)、白神山地(青森、秋田県)、屋久島(鹿児島県)。
毎日新聞 2006年12月6日 12時47分


【小笠原諸島:野生化「猫」飼いならす…希少な野鳥保護で】
 世界自然遺産候補地の小笠原諸島(東京都小笠原村)で希少な野鳥が野生化した捨て猫に襲われているため、東京都獣医師会(手塚泰文会長)は来年から、捕獲した猫を人になつかせる事業を本格化させる。島外の病院が1匹ずつ受け入れて訓練し新たな飼い主に引き渡す。飼い主を特定できる米粒大のマイクロチップの埋め込みも検討していく。17日に東京都内で開かれるシンポジウム「小笠原の希少動物を守る」で報告する。
 諸島のうち、人が暮らす父島と母島では500匹近い猫が野生化しているとみられる。固有種のアカガシラカラスバトやハハジマメグロなどが襲われ、遺産登録の障害になってきた。
 環境省などの要請を受けた都獣医師会は昨年夏、野生化した猫を島外に運び、人になれさせる試みに着手。これまでに17匹を捕獲、人になつかせることに成功し、事業の本格実施を決めた。また、地元で環境保全に取り組むNPO法人「小笠原自然文化研究所」などと協力し、猫が野鳥の繁殖地に入らないよう防護さくの設置を継続する。
 NPO法人「どうぶつたちの病院」(沖縄県うるま市)によると、捨て猫の保護収容は、国の天然記念物ヤンバルクイナが襲われている沖縄本島など3地域で地元の獣医師が取り組んでいる。都獣医師会はこれらと異なり1病院が1匹に専念するため、人になれるのが通常の半分の2カ月で済んだという。
 都獣医師会の羽山伸一・野生動物対策委員長は「野生生物、ペット、人が共存できる社会を実現し、遺産登録への道筋をつけたい」と話す。
毎日新聞 2006年12月17日 3時00分

【小笠原で海鳥が大量死 外来クマネズミが襲う?】
 海鳥の一種「アナドリ」の国内有数の繁殖地となっている小笠原諸島(東京都小笠原村)の東島(ひがしじま)で、6月から10月にかけて、NPO法人・小笠原自然文化研究所が200羽以上のアナドリの成鳥の死骸(しがい)を見つけた。いずれも肉が食いちぎられ、骨がむき出しになっており、外来種のクマネズミに襲われた可能性が高いとみている。同研究所は今月中旬に被害の再調査をし、島の生態系保護のため、ネズミ類の研究者と連携して早急に対策を練る方針だ。
 アナドリは黒褐色の羽根を持つ小型の海鳥で、全長は30センチ弱。無人島の東島では、例年5月ごろに親鳥が飛来する。ひなは8月上旬に生まれ、10月下旬に巣立つ。
 研究所が東島で6月からアナドリの生息調査を始めたところ、約350平方メートルの調査エリア内で10月までに計237羽の死骸を確認した。
 一方、赤外線センサーで作動する自動撮影カメラを島内の2カ所に据え付けて監視したところ、アナドリの巣周辺で夜間に複数のクマネズミの姿が撮影された。
 クマネズミがアナドリを襲う瞬間は記録されていないが、アナドリの卵などからクマネズミのものとみられる歯形が見つかっており、クマネズミの「犯行」との疑いを強めている。
 クマネズミは、東南アジア原産で本州などにも分布し、尾を除いた体の長さは14~19センチ。東島に侵入した時期や経路は不明だが、島に人が上陸した際に荷物などと一緒に入り込んだとみられている。
 堀越和夫・同研究所理事長は「営巣地全体の広さから推定して半年間に島内の1000羽以上が犠牲になったようだ。ネズミに野鳥の卵が狙われたことはあるが、成鳥が大量に襲われたのは小笠原では初めて。駆除などの対策を考えたい」と話している。
asahi.com 2006年12月11日15時52分


【小笠原選手が小笠原村観光親善大使を継続】
 小笠原道大選手が、北海道日本ハムファイターズ在籍時の1999年から務めてきた東京都小笠原村の観光親善大使を読売巨人軍入団後も、継続することが、21日決まりました。
 同日、小笠原村の森下一男村長が、球団事務所に来訪されました。その後、記者会見した森下村長=写真右=は「小笠原選手から継続すると言ってもらい、巨人軍もそれを受け止めて頂き、大変感謝しています。村も東京都なので、いろいろな形で縁が結ばれ、新たな展開がなされればと思います」と話しました。
 同席した清武代表は「今後、具体的にどういうことをするかは、新しいプランを練って、球団としてもバックアップしていきたい。全国球団とはいっても地域、地域を大事にすることは必要。ご縁を大事にしながら策を練っていきたい」と述べました。
小笠原選手のコメント
 「小笠原村観光親善大使は、8年、務めさせていただいたので、球団が変わっても続けられるというのは大変うれしく思います。自分は野球を通じてしかPRすることが出来ませんが、可能な限り頑張って、少しでも小笠原村のお役に立てればと思います」
GIANTSニュース 2006.12.21

【小笠原、巨人でも観光大使】
 巨人に移籍した小笠原道大内野手が、1999年以来務めている東京都小笠原村の観光親善大使を継続する、と21日に巨人が発表した。今年、日本ハムが日本シリーズとアジアシリーズを制覇。小笠原諸島をイメージさせるイルカのグッズを使って同内野手を応援する、札幌のファンのスタイルが広く知れ渡った。その熱気を集客力につなげたいのは村、球団とも同じだ。
 「小笠原選手の強い希望もあり、継続となった。是非新しいプランを練り、バックアップしたい」と巨人の清武英利球団代表。森下一男村長も「大変ありがたい。今後新たな展開がなされるのでは」と期待している。
時事通信社 2006/12/21-19:27


【栗林中将、素顔の手紙 家族らへ300通 硫黄島で指揮】
 太平洋戦争で米軍は1945年2月、小笠原諸島の硫黄島に上陸し、栗林忠道(ただみち)中将(当時53)率いる旧日本軍と戦史に残る激戦を繰り広げた。米軍を苦しめた栗林中将は、9日公開のクリント・イーストウッド監督の米映画「硫黄島からの手紙」の主人公として、家族や部下思いの人物として描かれている。遺族は「軍人ゆえに忘れられた存在だったが、映画でその人間性に光が当たるのはうれしい」と話している。
 栗林中将は長野市松代町出身。地元の旧制中学を出て陸軍士官学校へ進んだ。44年6月8日、陸軍小笠原兵団長として硫黄島に入島。戦略的な要地のため、堅固な地下陣地を築いて持久戦に持ち込み、日本本土への空襲被害を軽減しながら講和の時間をつくろうとしたとされる。
 栗林中将は家族や親類へ、約300通の手紙を送り続けた。長男太郎さん(建築家、故人)には、米国留学中に絵手紙を送り、車時代の米社会や、女性にダンスを申し込まれて困惑している様子などをつづっている。
 太郎さんの妻文子さん(75)=東京都昭島市=は「戦後、遺族は苦しい時代を過ごしたが、絵手紙などのやさしい思い出を頼りに生きてきた。映画では、硫黄島の劣悪な環境で戦った将兵の姿が分かった。今の幸せが硫黄島の戦いの上にあると思った」と話す。
 栗林中将の兄の孫で、長野市の生家を守る元中学校長の栗林直高さん(61)は、子ども時代のノートや写真を保存している。
 硫黄島から届いた44年11月28日付の手紙。鉛筆で、こう記されている。「敵いよいよ上陸してくれば(中略)もとより生還は期し得られざる次第にござ候。その節は遺族の事なにとぞよろしく願い上げ候」(現代仮名で表記)。家族のことを託した内容だ。
 直高さんは「きっと、硫黄島で手紙を書いている時が、人間性を取り戻す瞬間だったのではないでしょうか」と語る。
 役作りのために実家を訪れ、栗林中将の墓参りもした主演の渡辺謙さんは、演技の際、「ミリタリズム(軍国主義)を鼓吹しないよう注意した」と話す。栗林中将が最後の突撃を前にする万歳三唱の場面では、うつむいて両手を挙げ、苦悩をにじませたという。
 「アメリカ人と一緒にこの映画を作ったことに意義があった。硫黄島の戦いを分かり合おうとした。日本人にこの戦いを知ってもらいたい、との一念で演じました」
 映画「硫黄島からの手紙」は、米軍側の視点で描いた同監督作品「父親たちの星条旗」(公開中)との2部作。
◇硫黄島の戦い 海兵隊を主力とする米軍が45年2月19日に上陸。5日で戦闘を終える予定だったが、日本軍の予想外の反撃に遭い、戦闘は36日後の3月26日まで続いた。太平洋戦争の後半期、米軍が出した死傷者約2万8000人の被害は、日本軍を上回る唯一の戦闘となった。補給も退路もない孤島で繰り広げた日本軍の決死の戦いぶりが知られている。
asahi.com 2006年12月08日

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